円高になったら、外貨(1倍FX)で稼ぐ
はい、どうも、うにだすです。前回、『円高の時は外貨預金がおすすめ』ということでメリット・デメリットを考えてみました。(外貨預金の考察はこちら)今回は『1倍FX』の場合ならどうなの?ということを考えてみたいと思います。
『1倍FX』ってなに?
単純に「FX」を使うという話なのですが、いわゆる一般的な少額を大きく育てるというものではありません。あくまでも「預金」の延長線としての「FX」です。なので倍率が「1倍」なんですね。そして1倍の「倍」の部分は何と比較して何倍とみるのか?ですが、実際に購入(チェンジ)したときの価格を証拠金として入れる。というものです。
そもそも「FX」ってなんだっけ?
FXは為替取引なのですが現金を使わず「証拠金」を預けて、その証拠金に基づいて購入した外貨価格の上下差について決済したときにプラスなら証拠金が増え(プラス)マイナスなら証拠金が減る(マイナス)というものです。よく例で米ドルの話がありますが、ココでもやってみましょう。
プラスになる例
1ドル=100円で購入→110円の時に売り。1ドルあたり10円の儲け。ただし最低取引量が大体の会社で1000通貨なので1000通貨×10円で1万円のプラス
マイナスになる例
1ドル=110円で購入→100円の時に売り。1ドルあたり-10円。1000通貨×(-10円)で1万円のマイナス
このように、買った(または売った)時から決済した時点についての差益に関して証拠金をやり取りする。というものです。
国内では最大25倍、海外では・・・・たくさん種類がありますが、ココでは銀行に預けるのと同じ感覚で「1倍」として進めていきます。
必要証拠金とは?
では、実際にFXを使って購入する場合に「証拠金」に手持ち資金を入れるわけですが、為替を買うときに預けた「証拠金」から購入に必要な証拠金「必要証拠金」が引かれて別枠として預けることになります。なお、取引が終了すれば「必要証拠金」は返されます。そして、為替の種類によって「必要証拠金」は変わってきます。くわしくは取引予定の証券会社や銀行の表示を確認しましょう。
実際にどうすればいいの?
FX口座を作って、入金もおわり、いざ購入しようとしたときにいったい何をどうすればいいの?って話になると思います。今回はメキシコペソと米ドルを使ってスワップ狙いについて考えてみましょう。わかりやすく最低購入量の1000通貨で見てみます。
~米ドルの場合~
- 1米ドル=109円 買1000通貨 購入証拠金 4370円 預入証拠金109,000円(1倍) スワップ期待値 4円/日
- 強制ロスカット50%時(購入証拠金の50%=2185円)つまり購入時より2.1円下がると強制ロスカットとなり決済しますが預入として合計109,000円ありますので実際は109,000-2,185=106,815円分、約106円下がらないと強制ロスカットにはなりません。
はい、これが1倍FXです。1ドル=109円で買って約106円下がるまでは1日4円の利息(スワップポイント)が付きます。106円ですよw国家転覆や隕石落ちるぐらいの大災害でもないとこんなことは起こらないし、仮に起こったらFXなんてやってる場合じゃないはずです。
つまり、システムと金利が破綻しない限りほぼ永遠に1日4円入ってくるというものです。すごいですよね。ただ、1日4円で約11万円回収するとなると27500日(75年と3か月)かかりますので、スワップだけで2倍にするのはほぼ不可能です。
では、同じように「メキシコペソ」ならどういう動きになるか考えてみましょう。
~メキシコペソの場合~
- 1メキシコペソ=5.800円 買1000通貨 購入証拠金 232円 預入証拠金5,800円 スワップ期待値 1円/日
- 強制ロスカット50%時(購入証拠金の50%=116円)つまり購入より0.116円下がると強制ロスカットとなり決済しますが預入として5,800円ありますので1メキシコペソ=0.11あたりまで下落して初めてロスカットとなります。そこまできたら紙きれ同然ですから、ロスカットも何もあったもんじゃないですよね。米ドルと比較して、スワップ期待値だけで見るとメキシコペソの場合は4000通貨 預入証拠金23,200円でスワップ期待値4円/日となり、スワップだけで証拠金回収するとなると5800日(約16年)で米ドルに比べるとまだ現実味があるかと思います。
このようにFXのシステムを使って「1倍FX」を行えば外貨預金とはまた違ったリスクを負って資産を増やすことが可能となります。※外貨預金の話はこちら
さて、ここで頭に浮かんでくるのが「なにも『1倍』にこだわらなくてもいいんじゃない?」ということですね。一般的にはFXシステムを預金として使うには「3倍」までといわれています。
おいら的には、大規模戦争とかはもうないと考えているので「5~8倍」あたりは許容範囲ととらえています。ただ、この辺りまでくるとギャンブルの様相を占めてくるので「預金」とはかけ離れてしまいますね。
それでは、「メキシコペソ」で3倍、5倍、8倍、10倍の時の資金配分とスワップ期待値を見てみましょう
- 1倍: 買1000通貨 証拠金232円 強制ロスカット 約5.7円下落時 スワップ期待値 1円/日
- 3倍: 買3000通貨 証拠金696円 強制ロスカット 約1.81円下落時 スワップ期待値 3円/日
- 5倍: 買5000通貨 証拠金1,160円 強制ロスカット 約1.04円下落時 スワップ期待値 5円/日
- 8倍: 買8000通貨 証拠金1,856円 強制ロスカット 約0.49円下落時 スワップ期待値 8円/日
- 10倍: 買10000通貨 証拠金2,320円 強制ロスカット 約0.46円下落時 スワップ期待値10円/日
ということで、8倍と10倍はさほど差がなく思えます。やはり数字上は3倍がお手ごろ感がありますね。メキシコペソの場合たった1日で1円以上下がることは、今はほとんどないと考えています。ただ、0.5円前後下がることはここ1~2年でも何回かあったので、がんばっても5倍まででしょうか?
もし、1倍では物足りないということであれば、3倍。もう少し冒険したいということであれば5倍ということになりそうです。
ただし、どんな通貨でも1円以上の変動がないとは限りません。特に大きく動くときは、買った時の価格の20%分は可能性があると思った方がイイですね。109円なら21円前後、5.8円なら1.16円。
また、通常期でも2%前後は簡単に動きます。109円なら2円前後、5.8円なら0.11円前後ですね。この辺りも考慮しておかないと、「あれ?そんなつもりじゃなかったなのに」ってことも起こりえます。
今後円高になる時には、資産形成の一角として考えてみてはいかがでしょうか?